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TS関係のオススメ本04


*アップロードする際に在庫を確認してから行ってはいますが、なにぶん古い本が多い為、時間が経過することで在庫切れになる場合もございますのでご了承下さい。
真城 悠


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突撃!へっぽこ冒険隊 ソード・ワールド
(2005年・・浜田よしかづ・角川書店)

 また、ソード・ワールド続きます(^^。
 本当に数多くのシリーズが存在する恵まれたシリーズで、「へっぽこーず」と呼ばれるメンバーの活躍を描いたリプレイ、小説などのコミカライズになります。
 「へっぽこ」シリーズの経緯はこの辺を参照して下さい。

 別にへっぽこーずが何なのかを知らなくても楽しめるんですけど、「TRPGのお約束を踏まえた」ギャグというか引っ掛けとかがとても多いのでTRPGそのものになじみが全く無い方にはオススメしにくいのですが、まあ「剣と魔法」の世界を舞台にしたファンタジーコメディです。
 いつもは濃い解説が多いんですが、今回はとても薄いのでご安心を(?)。

 例えばこんな感じです。

 エキューという少年がマウナさんという女性にストーカーの様につきまとい続けるのですが、当然のごとく迷惑を掛け捲ります(爆)。
 そこで「何でもします」とエキューが口走ったところの揚げ足を取って「それなら」と女装してウェイトレスとして働かせる…という顛末。
 …いやあ、
なかなかいい趣味をしていらっしゃる。

 結局あれこれあって無期限にウェイトレスとして働かされましたとさ…というオチです。
 ま、これは
前座みたいなもんで、本番はこれからです。この程度の女装ギャグなんて今やどんな漫画でも普通に見ますからね。

 はい、遂に来ましたファンタジーRPGでの
「性転換薬」!
 一行の中でも背の高い男という役回りのヒースがその犠牲になります。

 長期連載のギャグ漫画でのレギュラーキャラの性転換トラブルというのはTSファン的には中々位置づけが難しいですね(^^。漫画そのものはこの一巻のみのようですが背景に膨大な量の「原作」を持ちますので。
 性転換というのは役割の転換であり、
外見と意識のギャップを引き起こします。キャラクターそのものが読者にお馴染みになっている作品でこれが起こった場合、一般的な「状況」というよりは、「お馴染みのキャラクターがこんなトラブルに巻き込まれてどの様に振舞うのか?」が興味の対象となります。

 レギュラーキャラの性転換トラブルと言えば「うる星やつら」の「原生動物の逆襲!プールサイドは大騒ぎ」や「幸福押し売り!ピントはずれの青い鳥!!」が思い出されますが、流石にこれは例外。というのは「うる星やつら」は余りにもアバンギャルド過ぎて
レギュラーキャラといえど安泰ではないからです。というか、人類が滅亡したとしか思えないオチとかを平気でかまします。そして翌週には何事も無かったかのように普通にいつもの風景が始まるのです(本当)。

 要するに何が言いたいかというと
「最初から元に戻れることが分かっている」ということなんですね。
 だって、
もしもここで女になったままで終わったりしたらその後のシリーズが大変なことになっちゃうじゃん。
 さあ、これだけのハンディを背負った状況で上手くこの格好のシチュエーションを利用して楽しませてくれるのでしょうか?

 …結論から申し上げますと、残念ながら空振りというところ。
 というのは転校生やら「らんま1/2やらですっかり「TS慣れ」している日本人は最早漫画の中でTSが出てきてもそれほど特別なこととして受け止めていないんですね。
 ファンタジーというお膳立ては「性転換(薬)が存在する」という論理的補強を受け持つ為に機能している内はいいのですが、それは同時に「元に戻ることも容易」であることをも意味します。
 だったら普段は男らしい(?)このキャラに「これが…オレ?」シーンを演じさせるとか、その可愛らしい少女キャラ・女性キャラを描けるスキルを目一杯活かして可憐な美少女ぶりを演出させるとか、嫌がっていつつも誰もいないのを見計らって鏡に向かってうっふんとかやったところを見つかってあたふたとかしてくれればいいのですが、それも無し。
 そうですねえ、私だったら絶対お城の舞踏会に招かれて流れで綺麗なドレス姿にされて舞踏会に出席、嫌がっていつつも頬が赤らんで格好いい王子様にドキドキ…しているところで一気に身体が元に戻ってしまって大パニックとか、「女性化による容貌の変化」を男女の差異による文化的な役割に引っ掛ける仕組みを用意するところ。

 ところがこの作品ではその容貌も殆ど変わりません。
 最初のページしかスキャン画像が無いのも、どこもTS的に美味しい場面とは言いがたいから(^^;;。
 何しろ普通にキャラが女装している…って女性物とはいえ鎧姿なので、これは純粋に「身体機能だけが女性」と解釈すべきでしょうね。
 もうこれは
「女性になっちゃいましたよ」という「漫画的な状況」を極限まで記号化・形骸化した単なる要素として使っている漫画であると言ってもいいでしょう(^^;;。

 あ、別にこれは漫画そのものへの非難ではないですよ。同じ構造で「幼児化」を扱っているエピソードがこの後に収録されているんですが(普通は幼児化で期待させてその後女性化だと思うんですが、その辺りも…ねえ(*^^*)、こちらはかなり面白かったです。何しろウチはTSサイトなので、その部分の評価が最も大きなヴォリュームを締めるのです。普通の評が読みたかったら普通の(?)漫画評サイトに行ってください(爆)。

 ラストのエピソードでは少しだけホロリとさせますし、淡白なコマ割に好き嫌いは分かれるかもしれませんが、絵柄は可愛らしいし、値段分の価値はある…と言ってしまいましょう(^^。 2006.12.06.Wed.
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