TS関係のオススメ本07-03
*アップロードする際に在庫を確認してから行ってはいますが、なにぶん古い本が多い為、時間が経過することで在庫切れになる場合もございますのでご了承下さい。 真城 悠 |
「ラグナロクの少年―シークレット・トリックスター」 (2004年・はすなみ透也・角川ビーンズ文庫) |
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日本の財界を裏で牛耳る大御所、真行寺英明を生きながらえさせることを目的として<不死の妙薬>を捜し求める謎の組織「園」(ガーデン)のエージェント渡辺湊斗(わたなべ・みなと)と杉崎透(すぎさき・とおる)。 |
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これが二人の元の姿。よく覚えておいてね |
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彼らはまだ17歳の高校生だが、この組織で育てられたのだ! …ちょっと面白そうな雰囲気なのですが、では彼らはどんな方法でその<不死の妙薬>を手に入れるべく探索をしているんでしょうか? まあ、近所の駄菓子屋で売っているとは思えないし、富士山の山頂に行けばあるかも?ってのはせいぜい室町時代くらいならば信憑性があるかもしれませんが現在ではまず無理。 何と組織は彼らの精神を異世界にふっ飛ばして、そこで探索をさせるのです。 その「異世界」とはどこか? インド神話の世界とか北欧神話の世界なんですねえ。 …あーそこ。引かない引かない(^^;;。 これはそういうお話なのですよ。その前提で楽しむべし。 彼らは組織の創造主のためではなく、余命いくばくもない育ての母を助けるために今日も別世界にジャンプするのです。 …よくあるライトノベルっぽいお話です。 しかし、うちで紹介するからにはちょっと違います(爆)。 湊斗くんの次元跳躍他人乗っ取り能力(劇中にそれ用の用語はありますがここは分かりやすさ優先で)にはちょっと問題があるんです。 それは… |
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髪をとかされている方が湊斗くん(中身)。これは美しい構図…( ;´Д`)ハァハァ |
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何故か彼は異世界に飛んでしまうと必ず女性の身体の中に入り込んでしまう体質なのですね(爆)。 何しろ北欧神話の世界ですから、そこいらにいる女性はみんな大理石みたいな金髪碧眼の美女ばかり。 変身後の姿が美しいTSものとしては、ちょっと趣が違いますが「ソウル・オブ・サラマンドラ」にも匹敵するかも。 ところが、一冊の小説になる位ですから結構波乱万丈を仕込んでくれます。 湊斗が憑依した女性は、今回の目標である<黄金のリンゴ>のありかを知っている唯一の人間。 憑依してしまうとその人格は眠ってしまうので、<黄金のリンゴ>のありかが分からなくなってしまったのです! いやあ、そりゃ物語の都合上、飛んでいった先の人格を予(あらかじ)め選ぶことが出来ないとはいえ余りにも間抜けな展開です(*^^*;;。 そこでペアで飛ぶのでしょうが、この時点では相方の透がどこにいるのかはまだ分かりません。 彼はこの危機を乗り越えてどうやって目的を果たすのだろうか…!? 面白そうでしょ(*^^*。 ボリュームはそれほどあるほうではないので、若干消化不良を起こす方もいらっしゃるかも知れませんが、TSファンならばその妄想力で目一杯楽しめるはず(*^^*。 この世界に飛ぶ前の予備知識(当然勉強して行くのです)では男性だったはずの人物が女性として出てきたり、そのスーパーモデルみたいな美女姉妹二人がいちゃいちゃと仲良くする場面なんて想像しただけでうっとりします(*^^*。勿論その片方に入っている精神は男子高校生です。 しかも、この世界では「フレイヤ」(今入っている身体の主)を抱くものは世界の真理を得て最高神になれる、という風説が流布されているらしく、全世界からその貞操を狙われる羽目に…。うう〜ん、「痛し痒し」のお手本みたいな展開!萌える! 敵にとっつかまって全身を洗われて夜伽の準備をさせられたり、脅されて肌着を少しずつ切り裂かれ、乳房が露出する場面もあったりしてサービス満点!個人的にはそれでも18禁展開にならないあたりが千両! |
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手前の美女は主人公の湊斗くんですが、奥の細面が北欧神話随一のトリックスター、ロキ。 他にも<ベルセルク>などのスター(?)が揃い踏みなので北欧神話ファンもツッコミながら楽しめるのでは? |
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ところでこの世界にやってきているはずのもう一人の相方、透はどこでどうしているんでしょう? 彼には因果な体質は無いので、男性に憑依しています。 つまり、彼らは毎度毎度異世界で男と女として出会うわけで、実に複雑な感情を喚起するシチュエーションとなっております(爆)。 男性読者の皆さんも親友(男)に異世界で自分が美女になって出会うことを想像してみて下さい?…ちょっと無理かな(爆)。 「地球防衛少女イコちゃん」で甘美なのは「男・男→女・女」だと書きましたが、禁断の魅力と言えば「男・男→女・男」でしょう( ;´Д`)ハァハァ。 しかも、北欧神話世界の美形同士ですから、いやあライトノベルって素晴らしい。 ちなみに北欧神話ベースなので 「ウルド(過去)」 「ベルダンディー(現在)」 「スクルド(未来)」 の女神三姉妹もちゃんと出てきます(^^。某漫画のじゃなくて本物(?)がね。 すぐに疲れちゃって「女の身体って不便だよな」と愚痴る場面があったり、フェチ要素もそこそこにあってサービス満点なのでかなりオススメの一冊。 だって寝た状態であんなことやこんなことをされる場面もあるんですよ!それでいて寸止めなんですから私にとってはある意味パーフェクト? |
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クライマックス直前でちょっとした口ケンカをするんですが、客観的に見るとこんな感じ(爆) 丸っきり見目麗しい恋人同士のケンカですよ!実際は男同士です |
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このくらいならば書いても大丈夫でしょう。 全てが八方丸く収まる読者も幸せになるハッピーエンド。思わぬオチもあったりして最後まで楽しませてくれます。 このコンビって面白いから他のエピソードも読みたいなあ、と思っていたら雑誌掲載された「白雪姫な異邦人(エトランゼ)」で湊斗が白雪姫に、透が王子様になってしまうエピソードがあったみたいです。 単行本化は…されてないみたいですが(爆)。 ともあれオススメ(^^。 2006.01.10.Wed. |
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