TS関係のオススメ本10-05


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真城 悠


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おと×まほ
(2007年・白瀬 修・ソフトバンククリエイティブ)
おと×まほ (GA文庫 (し-02-01))
おと×まほ (GA文庫 (し-02-01))

 紹介の順序が前後したんですが、これまた「少年魔法少女もの」です。
 この原稿を書いている時点で、私が捕捉し、購入していながら紹介していない作品の中に
「少年魔法少女もの」があと数件ある事実ってのは凄いものがあります。

 散発的に存在した「TS作品」の中でも「可逆体質」の主人公で長期連載を成し遂げた「らんま1/2」はやはり画期的でしたね。

 一口に「TS」(性転換)ものといっても、様々なサブジャンルに分けられる…ということは以前にも書いたのですが、分類方法「変身」「入れ替わり」「憑依」だけではありません。
 特に大きいのが「可逆」かという点でしょうね。

 これは典型的なTSファン用語なので説明が必要でしょう。
 「不可逆」とは、読んで字の如くで「元に戻る事が出来ない」という前提で進む物語です。
 これは「変身」や「入れ替わり」とは別の分類ですので、「不可逆な変身」や「可逆の入れ替わり」なども存在することになります。
 「悪徳なんかこわくない」(レビューはこちら)は、老富豪が死後に美人女性秘書に脳移植され、生前の彼女の魂と掛け合いをするお話なので、「不可逆・憑依」ということも可能でしょう。
 とにかく、最後には元に戻ってめでたしめでたしになるにせよ「戻れないという前提」というのが大事。
 例えば「転校生」(「おれがあいつであいつがおれで」)は「不可逆・入れ替わり」になります。
 一美があんなに絶望して泣き叫んだりするのも
「戻れない」からです。

 何しろ
「一泊二日レンタル」位の感覚で異性を体験出来るのならば誰しも気軽に楽しめるでしょうが、人生のそこから先を完全に異性として生きなくてはならない…となるとかなり大変です。

 なので必然的に物語としては「重く」なる傾向にあります。入れ替わり期間が実に8ヶ月にも及んだ「おれがあいつであいつがおれで」では、終盤間際一美(男の身体の中に入った女の子の方)は精神的に追い詰められて廃人寸前になり、精神病院に入院させられるところだったんですよ。

 前回「入れ替わり」は社会的な側面の比重が大きいと書きましたが、同時に「大人のファンタジー」でもありますので、多くの場合は最後には戻れるものです。
 「パパとムスメの7日間」(レビューはこちら)なんて、傑作ではありますが、
「入れ替わり期間」がタイトルに入っている(!!)というモロバレ状態。読者も「戻るまでにどの様な展開をするのか?」という趣向を楽しむ積もりで読んでますからね。「どうせ戻れるよね」と。
 勿論、それは瑕疵(かし)ではありません。

 Web上に散見される「生まれて初めてTS小説を書いてみました」系のお話は「不可逆・変身」系が多いですよね。「朝起きたら女の子になっていた!」という。ちなみに「オレの愛するアタシ」(レビューはこちら)は「朝起きたら入れ替わっていた!」という「不可逆・入れ替わり」です。

 この
「朝起きたら」系も本当に良く見る趣向で、私は「アウェイクニング・キャプサイズ」と勝手に分類してますが、「集団性転換パニック」と同じで誰も追随してもらえません(;´Д⊂・・・。

 ギリシャ神話に登場する「神罰によって少女に変えられる男」などは「不可逆・変身」ということになるでしょう。

 もう一方の「可逆」というのは、一定の条件を満たせば元に戻ったりまたTSしたりといったことが比較的容易に可能となる系統の物語。
 代表例は正に「らんま1/2」があります。
 最近紹介した例ですと「魔法少年マジョーリアン」「桜ish」なども「可逆」カテゴリに分類することが出来ます。

 恐らくですが、人類がTS系の物語を創造するようになってからしばらく経ってからこの「可逆」が枝分かれしたと思われます。
 要するに
「どうせならなったり戻ったりしたい」という贅沢な願望の発露でしょう。かつては人生を揺るがした一大イベントも、まるでファーストフードに行くみたいに気軽なバケーションと化しておる訳です(爆)。

 非TSファンからは意外に思われるのが、
「TSファンは必ずしも「らんま1/2」の熱烈なファンではない」ということ。

 これは正に
「可逆」であることが最大の原因です。

 要するに
「性転換することにリスクが無い」からなんですよ。

 らんまの変身は「不随意」なので、しょっちゅう水を引っ掛けられて「強制変身」させられてはいるものの、「お湯を被って戻ればいいじゃん」というところで読者・視聴者は安心しちゃうんですよね。

 もうお分かりかと思いますが、「仮面ライダー」「ウルトラマン」などと同じ様に「変身して定期的にやってくる敵を倒す」形式の「少年魔法少女」ものと「可逆」カテゴリは非常に相性がいいんです(^^。
 だって、ウルトラマンたちもみんな「可逆・変身」な訳です。


 「らんま」への不満としては、
らんまが変身する必然性が薄いということ。
 なにしろ「終わり無き日常」系のドタバタコメディですからねえ。

 作中登場人物たちの行動原理の説得力としては色々考えられる訳ですが、何と言っても
「生命の危機」がもっともストレートです。

 つまり「生命の危機を脱するため」ならば…その条件を設定するのに成功するならば…「女の子に可逆変身する」説得力が生まれるわけです。

 なるほどこのところの「少年魔法少女もの」の大流行はある意味必然の帰結だったかも知れませんね。

 さて、今回紹介する「おと×まほ」ですが、どの様なお話なのでしょうか。
 これまで紹介した「けんぷファー」「魔法少年マジョーリアン」や「桜ish」などは外部からやってきた知的生命体(?)によって「魔法少女」の役を押し付けられる哀れな少年…というパターンでした。
 どれも「仕方なく」という前提を一応は堅持しておりました。一応ね。

 ところがこの「おと×まほ」ではなんと
「母が魔法少女」で、その役を「息子に譲る」というパターンなのです!

 …つーか、
全ての矛盾を知った上での禅譲!?
 かなり無茶な設定です(^^;;。

 大体、白姫彼方(しらひめ・かなた)くんは
純粋な男の子なのに、腰まである長い銀色の髪…。
 小学校の頃に、小さい頃の事故で付いたらしい頭の傷を隠すためにおかっぱ頭にしている男の子はいましたが、腰まである長い髪なんて学生生活通したって女の子ですら出会ったことはありません。

 ともあれ、ごく普通の平和な日に突然「魔法少女になってね」と言い渡された彼方くんは、そのまま母の適当な説明の後に敵と戦う破目になります。
 そしてその最中に、無理矢理変身ポーズを取らされて変身!

 正にジェットコースタームービーか!?

ページを開いていきなり目に入るところの口絵にある初変身場面。
 スポットライトがあたる演出があるあたり、「現実味」はもう無視して掛かってますね。

 なんと!この「おと×まほ」の「変身」は
「服と髪型が変わるだけ」なんですよ!!
 …というか、これは「変身」というよりも、
純然たる「女装」なのでは!?
 はい、その通り。実は「魔法少女」とは名ばかりの「変身」ならぬ「変装もの」とでも言うべき作品なんですね〜。

 つまり、「世界観の作りこみ」とか「必然性の設定」とか、或いは「そこの象徴する意味の込め方」といったものに関しては…正直「斬新」なところは余り無い作品です。

 しかし、それが何か問題でしょうか?(最近こんな話ばっかりしてますね(^^;;)
 B級アクション映画の多くが斬新さは無くても滅法面白いのと同じで「お馴染みの少年魔法少女」でこてこてをいかに見せてくれるか?という趣向で充分でしょう。
 ゾンビ映画なんてもうパターンは出尽くしてるから「今回の新作はどれ位残酷か!?」で盛り上がったりします。それと同じですよ!

 では、その「強制的な変身女装」の「見せ方」としてはこお「おと×まほ」はどんなもんでしょうか?

 結論から言いますと…これはかなりいいです(*^^*。

 変身直後にYシャツにミニスカートという「魔女の制服」(?)スタイルになるんですが、何しろ身体は男の子のままですから(!!)決してヒラヒラの下に薄っぺらいパンティ一枚なんてアブナいことはしません。
 動くのもキツいくらいの分厚いスパッツで○○○○も完全ガードです!
 …え?だったらそもそもスカートがおかしいのではって?

 …細かいことは気にしない方向で(えー。

 ちなみに彼が背負い込むリスクは…
「魔法少女契約を一方的に破棄すると異性に性転換してしまう」というもの。

 む〜ん、「桜ish」でも「戻れなくなる」リスクはあった訳ですがもうこうなると何が何だか(人格攻撃や誹謗中傷の意図はありません)。だって、この「契約」の体系そのものが元から「男の子が魔法少女になりえる」ことを織り込んでるとしか思えないんだもん。

 だったら、何故女の子をスカウトしない?
 しかも「女の子版」の契約もあるってことは
「魔法少年にされてしまう女の子」もいそうな感じです。

息子と歩いていても「美女姉妹」と勘違いされるほど病的に若作りの母「白姫此方」(しらひめ・こなた)。
異常に若く見える母親…という設定だと「八神くんの家庭の事情」を思い出しますね。

 他にも「*副音声」などと称してキャラの心の声を代弁してみたり、「男が魔法少女」という設定に対して「需要はあるわ」などと言い放ったり、
完全に視点がメタフィクションなんですよね。
 過剰なまでにキャラの内面の奥深くまで分け入る作風のセカイ系「桜ish」とは正反対です。

 「お約束」として作者と読者の間の「暗黙の了解」(そこには触れないことになっています)を、「記号です」と言い切って乱発するという作風は、
好き嫌いがハッキリ分かれる趣向です。
 ただ、同じ趣向の「ブロッケンブラッド」がムチャクチャ面白いので、こうなると「どんだけ美味しい場面を見せてもらえるか」に注目するしかないでしょう。

 それにしてもこの作品も最近の流行(傾向)を無意識に取り込んでいるなあ…と思いました。
 これを読んでいる30代の皆さんに思い出して欲しいんですけど、
皆さんが小さい頃に観た特撮作品って結構「一般人を巻き添えにする」ものじゃありませんでしたか?

 私が子供の頃に観てトラウマになってるのが「仮面ライダースーパー1」で怪人が
その辺の道端に歩いているサラリーマン風の人を手に掛ける…ハッキリ言うと殺しちゃうんだけど、その人の顔が物凄い勢いで真っ青…と言っても普通の顔色じゃなくてペンキを塗ったみたいな青…になるという場面。

 
もう怖くて怖くて
 幾ら「怪物」のやってることとはいえ、いきなり殺人場面ですよ。それも何だか異様な殺し方。
 このサラリーマン氏は特に何か悪い事をした訳でも何でも無いんです。

 初期の仮面ライダーなどは、この様に
「無辜の一般人が犠牲になる」のは当たり前でした。スペクトルマン」に至っては毎回スペクトルマンが戦うのは宇宙猿人ゴリに改造された一般人です(!!)。

 倒しても必ず元に戻るわけでもなくて死にっ放しだったりしてもう後味が悪いったらありゃしない(人格攻撃や誹謗中傷の意図はありません)。

 主演俳優が放送中に逮捕されたことで有名になってしまった「ウルトラマンコスモス」などは「怪獣を倒さずに捕獲する」ほどに環境…もとい、「視聴者」に優しくなってます。

 そうなんです。
この頃の特撮作品は、「一般人」を犠牲にしないんですね。
 全くしない訳じゃないけど、この頃の特撮作品で一般人が大量に犠牲となって死んじゃう展開のものってあります?

 では彼らが何をやってるかと言うと、
「組織同士」で戦っていて一般人は蚊帳の外なんですね。
 下手すりゃ
一般人はそんな戦いが行なわれていることすら気が付かないでしょう。…流石に「気が付かない」は言い過ぎか。ま、でも言いたいことは分かっていただけると思います。

 で、この「おと×まほ」においても、「ノイズ」と呼ばれる突発的にやってくる敵と「魔法少女」は戦っている訳ですが、一般人はその存在すら知りません。



変身してしまったところを見られたくなくて「入らないで!」と部屋の外に向かって怒鳴る彼方くん。
…この作品ではこういう風にサスペンスを作ります。

 魔法少女そのものは目撃されたりしているんですが、何でも「魔法少女モード」の時には見かけが他人と認識される様になるらしく、本人とはバレていません。

 この辺は「美少女戦士セーラームーン」と同じですね。月野うさぎたちは服が違うだけで、顔なんかはモロ出しなのに劇中のキャラクターたちは「セーラームーン」と「月野うさぎ」を同一人物だとは思ってません(!)から。

 ただ、こうなっちゃうと「あのいつも怪獣を倒してくれるウルトラマンの正体が○○だった!」式のサプライズは無いですよね。深夜に徘徊する単なるコスプレイヤーというところです。

 地の文でメタフィクションなことを書きまくるところに持ってきて、こうなると
「劇中の要素」が何一つ現実にリンクしていません
 何だか全てが夢の中みたいな感じです。

 この傾向はこの傾向でありがちなので、「セカイ系」とは全く違う意味で現実の比重が低いということで「空想系」とか「妄想系」とか名付けるべきなのかもしれません。

 一応その後「ノイズ」が全校生徒の前に現れて暴れたりする展開もあるのですが、鋭利かつ巨大な刃物を振り回す凶暴な怪物でありながら、
切り裂くのは女生徒の衣服のみ…。
 む〜ん、犠牲者を出せばいいというものではないけど、この程度なら別に「ノイズ」とやらを
無理に倒さなくてもいいんじゃ?人畜無害だし。

 大体、彼方くんの女装姿などのイラストは沢山あるのに
敵である「ノイズ」のイラストがただの一枚もありません

 倒され方もあっさりしているし、この物語の「構造」そのものがバトルへの必然性への添付とかを志向していないという何よりの証拠でしょう。

 大体、「ノイズ」が何なのかも良く分からない。
「倒されるためだけに設定されている敵」と言い切っちゃってもいいでしょう。

 ちなみに
「敵」が何らかの知的な存在に統率された「大きな目的を持つ組織」である場合は、最終的には「世界の危機」へと直結する訳です。
 そして逆に「元を断つ」(最終決戦に勝つ)ことで止めることが出来ます。

 が、それとは別に
「民間警察」的な「敵」の立て方も考え方としては存在します。つまり、一般の「犯罪者」がどこからともなく永遠に沸き続けるのと同じく、特定の統一された原因がある訳でもない(ので世界の崩壊につながったりはしない)代わりに、「元を断つ」ことが出来ない…という訳。
 的確な例がすぐに思い浮かばないのですが、「機動警察パトレイバー」の「レイバー犯罪」などはこれにあたるでしょうね。

 好意的に解釈すれば
「おと×まほ」の敵である「ノイズ」はこの系統の「敵」なのかも知れません
 となると、これはこれで新しいかも知れません。

 何が新しいか?
 つまり主人公達の行動がそのまま世界の存亡に直結する「セカイ系」と真逆で、
「主人公達の行動が何をどうしようと世界の存亡とは丸っきり何の関係も無い」お話なのです!!

 でも、世の中そういうもんですよね?
 たった一人の人間が世界を救うだの滅ぼすだのと考えてる方が非現実的な話には違いありません。
 映画「オーメン」なんかも
その男の子が覚醒すると世界が滅びる!…という妄想を集団で見ているみたいな映画と言えなくも無い。ということは「第七の予言」あたりと並んで軒並み「セカイ系」!?(違

 ま、ともかく「生徒間の投票で男の子である彼方くんが「美少女ナンバー1」に選ばれて全校生徒に女装させられそうになって悪戦苦闘」とか「女子の制服に女装させられているところを担任の教師に見つかったのに黙認」とか、
生真面目な人が読んだら「もっと真面目にやれ!」と怒っちゃうかも知れない非現実的な展開の目白押し。

「美少女コンテスト」で男が選ばれるという不条理展開の果てに普通に女装させられる彼方くん。

( ;´Д`)ハァハァ…

 元々日本人の男の子なのに、腰まである銀髪という半ばシュールな設定。よくいじめられなかったなぁ…。
キリサキ(レビューはこちらとはかなり趣向が違います。
 明言されていませんが、どうも母親に女の子的に育てられていた節があります。小さい頃女装させられて育てられた存在と言えば、アメリカの全米17州で300人以上を殺害していると言われる連続殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカスを思い出しますね。

 けど、
ちょっと待った!

 確かに論理としては間違ってないと思うけども、
そうも堅苦しく考えてはつまらんではありませんか。
 大体
「セカイと何一つ接点の無いお話」ってのはそれはそれでいいもんですよ(爆)。

 確かに
「おと×まほ」を読んでも読まなくてもその後の人生には何の影響も無いかもしれません。しかし、割り切るならここまで割り切って美少年をいじり倒す趣向ってのもいいもんです。

 大体、いいところも沢山ありますよ。
 何しろ
ストーリーが単純極まりないのでとても理解しやすいです。

 そして
登場人物が少ない!

 いや、「一般生徒」みたいなのはそりゃ大勢出てきますけど、名前があって意味があるキャラの数は本当に数えるほど。
 なので私程度の理解度でも簡単に把握出来ます。憶えなくても大丈夫(^^。

 この点、設定からかなり複雑で登場人物がとても多い「桜ish」と対照的。
 「桜ish」のカラー口絵が「登場人物紹介」になっているのは海外ミステリによくついてる「登場人物一覧」と同じで「こいつ誰だっけ?」と常に確認しながら読むための助けですよ。間違いなく。
 2巻には「前回のあらすじ」が見開きでなされ、登場人物紹介も見開き。あの編集部は本当に「分かってる」人が揃ってますね。

 だって全編通して殆どキャラは彼方くんしか重要キャラいないんだもん。

 ま、そんなこんなで「世紀の大傑作!」と持ち上げる訳には到底いかないけど、たまにはこういう能天気なB級(悪い意味だけじゃないよ!)エンターテインメントでも如何でしょう?ということで。

2007.11.07.Wed.

*普通に可愛い彼方くん。
彼は一度も劇中で女の子に変身しません。
つまり、女装以前の「普通の可愛らしさ」のみで魅せていることに…。
おと×まほ 2 [GA文庫] (GA文庫 し 2-2)
おと×まほ 2 [GA文庫] (GA文庫 し 2-2)

 第二巻も発売されています。レビューはまた後日。
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