あなたはフォーマルスーツセットを買って帰った。いつか使うこともあるだろう。

　家に帰りつくと、早速開けてみた。しかし、確かに確認して買ったはずの中身は思いも寄らないものになっていた。

「…ん？何だこりゃ？」

　そのとき、身体が勝手に動き始めた。

「う…ああ…」

　次々に服を脱いで行く。全く身体の自由が効かない。どうなっているんだ？

　遂に全裸になってしまうあなた。勝手に動くあなたの身体はその中身を取り出し始めた。

「ま、まさか…」

　買ったときには入っていなかったはずのストッキングとアミタイツを取り出すあなたの手。

「や、やめろおお！」

　こなれた手つきでストッキングに脚を通して行くあなた。次に取り出したのは、なんとバニースーツだった。

「わ！じょ、冗談じゃない。よせえ！」

　無理やりバニースーツに押し込まれるあなたの身体。

「ああ！い、嫌だあ！助けてえ！」

　もともと女性用の衣装があなたに合うはずもなく、大事な部分が押し付けられてはみ出す。痛い。

「い、いてて…」

　そう言っている内に、あなたの身体はセットから漆黒のハイヒールを取り出してその足を押し込む。そしてウサギの耳の形の髪飾りを付けると鏡の前まで移動する。

　ハイヒールが痛く、しかも前につんのめるようになって歩きにくい。

　と、その頃から全身にむずむずする感覚がある。見ると、その胸やお尻、そして股間に脚までがバニースーツにぴったりとフィットし始めているではないか。

　鏡に映った自分を見て驚愕するあなた。そこには妖艶な美女がバニーガールの衣装に身を包んで座っていたのだ。

「あ…こ、これが…俺？」

　セットから尚も化粧品を取り出すあなた。濃厚なメイクを自らの手でその顔に乗せて行く。

「や、やめ…て…」

　数分後、あなたはバニーガールとなっていた。

ＧＡＭＥ　ＯＶＥＲ