バグはまだあった 作・真城 悠 |
シーン0:宇宙空間 字幕テロップ:「時は 2045年。 人類は巨大宇宙船を建造し、恒常的な宇宙航海を可能にしていた。」 |
シーン1:艦橋(ブリッジ)(その1) 艦長:「…」 |
シーン2:艦内廊下(その1) 乗務員A「わあっ!…びっくりしたぁ」 乗務員B「何だよ…」 |
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シーン3:大広間 ウェディングドレス姿のクルーの多くが集まっている。 乗務員C:「おう」 乗務員D:「お、おう」 |
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乗務員E:「(OFF)きゃー!可愛いーっ!」 乗務員F:「うわっ!見、みるなっ!」 乗務員Fが顔を隠すそぶりをする。 |
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シーン4:ミカ・リクドウの部屋(その1) ハヤト・タカハシ:「何とかなりそうか?」 ミカ・リクドウ:「そうねえ…一応きっかけくらいは掴めそうになってきたんだけど…」 ハヤト・タカハシ:「ホントか!?」 ミカ・リクドウ:「でも…」 ハヤト・タカハシ:「何だ?」 ミカ・リクドウ:「可愛いわね。あんた」 にっこり笑う女。純白のウェディングドレスがよく似合っている。 ハヤト・タカハシ:「な、何を言ってんだ!早くしろよ!」 恥ずかしそうに慌てる男。こちらには純白のウェディングドレスは…そこそこ似合っていた。 ミカ・リクドウ:「それにしてもまあ…」 ハヤト・タカハシ:「何だ?」 真剣な表情に戻る男。花嫁姿ではそのクールさも滑稽でしか無いのだが。 ミカ・リクドウ:「あたしの持ってきたしゃれのデータが全部マスターに食われてんのよねー」 ハヤト・タカハシ:「ん?それはつまり?」 ミカ・リクドウ:「このデータの全てを避けて復旧するのは手間だってこと」 |
シーン5:データ室(その1) リュウスケ・アサダ主任:「結局、元のデータは破壊されているのか?」 |
シーン6:ミカ・リクドウの部屋(その2) ミカ・リクドウ:「や〜っぱりあったわ」 |
シーン7:データ室(その2) チャン・イシヅカ:「…ん?」 |
シーン8:男子トイレ 溢れるようなスカートをめくりあげ、パンティを下ろして小用を足している主任。 |
シーン9:ミカ・リクドウの部屋(その3) ハヤト・タカハシ:「これで確かに戻るんだろうな?」 |
シーン10:データ室(その3) リュウスケ・アサダ主任:「どうだ!」 “遅れてきた花嫁”が駆け込んで来る。 チャン・イシヅカ:「しっかり追尾しています。やはり内部でした」 リュウスケ・アサダ主任:「出所は?」 サヤカ・ハミルトン:「もうすぐ分かります」 主任が不審そうに言う。 リュウスケ・アサダ主任:「…こいつは何をしようとしてるんだ?」 ケン・コヤマ副主任:「新たなデータの改ざんでは?」 リュウスケ・アサダ主任:「さっき“内部”って言ったな」 チャン・イシヅカ:「はい。確かに」 リュウスケ・アサダ主任:「じゃあ、こいつも“被害”は受けてるってことか」 顔を見合わせる花嫁たち。 チャン・イシヅカ:「そう…ですね」 リュウスケ・アサダ主任:「もしかして復旧しようとしてるんじゃないのか?」 ケン・コヤマ副主任:「何故?」 リュウスケ・アサダ主任:「要は事故なんじゃねえのかって言ってるんだ」 戸惑う一同。 チャン・イシヅカ:「つまりどういうことなんです?」 |
シーン11:ミカ・リクドウの部屋(その4) ミカ・リクドウ:「やばいってやばいって!アシをつかまれるよぉ!」 |
シーン12:データ室(その4) チャン・イシヅカ:「出来ません!どうせ内部にいるんならこの機会にとッ捕まえて直接復旧させればいいんです!」 リュウスケ・アサダ主任:「いいから切れ!命令だ!」 チャン・イシヅカ:「補足します!」 |
シーン13:ミカ・リクドウの部屋(その5) キーボードに突っ伏している女。 |
シーン14:データ室(その5) チャン・イシヅカ:「逃げられました」 |
シーン15:艦橋(ブリッジ)(その2) 副長:「艦長」 艦長:「何かね?」 副長:「データ室からです」 艦長:「良い知らせかな?」 副長「いや…それが…」 |
シーン16:データ室(その6) サヤカ・ハミルトン「あ…じゃああたしが」 サヤカが挙手をする。 サヤカ・ハミルトン:「一応女なので…」 リュウスケ・アサダ主任:「…頼むわ」 |
1分後。 カツ、コツと固い床を鳴らす音が響いた。 サヤカ・ハミルトン「あ…あの…お待たせしました…」 バニーガールの妖艶な衣装に身を包んだサヤカ・ハミルトンがそこにはいた。 マーク・シュナイダー:「わー、サーヤきれー!」 マークが喜んでいる。 リュウスケ・アサダ主任:「あー、ハミルトンくん。ちょっとこっちにいいかね」 サヤカ・ハミルトン:「はい」 部屋の隅のほうに座り込む二人。 リュウスケ・アサダ主任:「その…どうなのかね。何と言うかその…」 サヤカ・ハミルトン:「何でしょう?この衣装ですか?」 リュウスケ・アサダ主任:「まあそうだ」 サヤカ・ハミルトン:「そうですね…。下に肌色ストッキングを履いてますので思ったほど寒くは無いです。胸から上は裸ですけど空調は効いてますし。ただ…。」 リュウスケ・アサダ主任:「ただ…?」 サヤカ・ハミルトン:「その…TSマシンのお陰で無駄毛も処理されますけど…やっぱりちょっと恥ずかしいですね」 リュウスケ・アサダ主任:「お前なあ…確かに恥ずかしいかも知れんが…」 サヤカ・ハミルトン:「はあ…」 リュウスケ・アサダ主任:「お前がどれだけ恥ずかしいか知らんが、俺たちの方が100倍は恥ずかしいぞ!」 サヤカ・ハミルトン:「…そうですね。失礼しました」 マーク・シュナイダー「わー!ケン!せくしぃー!」 ケン・コヤマ副主任が既にTSマシンから出て来たところだった。 リュウスケ・アサダ主任:「…何をやっとるんだ」 ケン・コヤマ副主任:「いえ、どうせなら早い方がいいかと」 ケン・コヤマ副主任:「それよりも主任、いいニュースです」 リュウスケ・アサダ主任:「何だ?」 ケン・コヤマ副主任:「男性の場合は下腹部にサポーターが装着されないと危ないかと思ってたんですが、ストッキングが分厚いので問題ないですね」 リュウスケ・アサダ主任:「そうか。最高だな」 半ばヤケクソになっている主任。 マーク・シュナイダー:「出来ましたよ〜」 ふと主任が振り向くとそこには、子供サイズに調整されたバニーガールの衣装に身を包んだマーク・シュナイダーがいた。 マーク・シュナイダー:「おお〜、何か気分が引き締まりますね〜」 |
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「バグ」製作スタッフ
企画・監督・演出・脚本
真城 悠
真城の城:http://kayochan.com
キャラクターデザイン・メカデザイン・美術・背景・
その他作画全般
岩澄
B.D.O:http://www.geocities.co.jp/poteto1213/