TS関係のオススメ本09-03


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真城 悠


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女類男族(1998年・新井理恵・小学館)

 タイトルは「おんなるいおとこぞく」と読むみたいです。
 当ホームページでは多くのTSページと違って「女装」も「TSもの」の1カテゴリに含めて紹介して参りました。それは「機能として殆ど同じである」と考えるからです。
 だって「まるでシンデレラボーイ」がTSものではない、などという事実に納得できるか?と考えれば明白でしょう。

 「アーサー王子乱行記」にしても第2巻に性転換シーンが含まれているので一応該当はするんですけど、あれが無かったとしても
全編これ強制女装のオンパレードです。これが含まれないなんてそんな馬鹿な!です。


 ただ、この漫画はそういう意味では
とても分類に困る漫画です。
 超自然的な性転換や入れ替わり、憑依が出てくるかと言えば出てこないし、女装すら殆ど無し。
 ならば美少年ばかりのボーイズラブかといえば中身は健全な男女の恋愛もの。
 …そう、ウチのように間口が広いTSサイトであってすら
「該当要素」を見つけるのが困難なんですね。

 しかし、間違いなくこの漫画は
ウチに来るお客さんはツボな筈(はず)なんです。
 何を言っているのか分からないかもしれませんが、中身をちょっと見ていただければ分かると思います。

 主人公がそもそも誰なのかということも難しいんですが、無邪気に可愛らしい がと揉めごとを起こすんだけど、その余りの可愛らしさにとても困る…というお話。

これが本編のヒロイン(?)の双子の弟、五十嵐成紀くん。
ちなみに私はこのスキャン画像をマイ・PCの壁紙にしていました(*^^*

 ならば「能瀬くんは大迷惑(Jr.編)」の能瀬パパみたいな感じなのか?と言われると…
近いけども完全に一緒ではないです。
 …分類に困るというのが分かって頂けたでしょうか?


 ややこしいのが、双子の姉であるかすみちゃんがいます。

お姉さん困ってます。改めて見ると本当に同じ顔ですね(*^^*
この絵柄でピン!と来た方は買って間違いなしの漫画ですよ!

 顔は殆ど一緒ですが、別人には違いありません。
(ちなみに豆知識ですが同じ胚から分かれる「一卵性双生児」の
性別は必ず同じになります。双子で男女が別れる場合は「二卵性双生児」になりますから、所謂(いわゆる)「一卵性双生児」ほどは「完全に一緒」にはなりません。
 史上最も有名な双子の一例であろうギリシア神話のアポロンとアルテミスはその意味では多分二卵性双生児なのでしょうね)

 最初は「何故男にこんなにドキドキするのか?」と疑心暗鬼というか自己嫌悪(?)に陥っていた矢追くんですが、同じ顔の姉がいると知ってこれ幸いとそちらと付き合おうとします…が、これが違うんですよねえ。

結果的に本作の狂言回し的な位置を占めることになる矢追(この名前もどうなんだ)と
五十嵐姉弟の初対面場面。双子の特権(?)で制服を入れ替えていた状態で階段から
飛んで落ちた弟(外見は制服が姉)を偶然受け止めてしまい、尊敬される。
この勘違いが全ての始まり

 しかし、生物学的には間違いなく男であるはずの成紀に何故そこまでノックアウトされてしまうのか?
 これはもう実際の絵を見てもらうしかないでしょう。

…これは堕ちますね(爆)。ええ。

 対して姉の方は同じ顔の美少女ですから造形的には問題ないのですが、生まれついての天真爛漫さと愛嬌の点で完全に弟に遅れを取ってしまっています…が、
これに勝てる人類はちょっとタイプが違うけど能瀬パパの若いときくらいではないかと。

う〜ん、同じ顔なのにこの違いはどこから来ちゃうかなあ…。単体で見ればクラスのマドンナでしょうが
あの弟と常に比較される立場なので、何だか幸薄そうに見えてしまいます。
(本人も劇中でそれを吐露しています。しかし弟に可愛らしさで負ける姉…orz)

ちなみに同じページ中で弟の方はこんな感じ

無邪気は罪

 最初に女装状態の弟にトキめいてしまったものの、流石に男同士という訳にはいかないので、どうにかして姉のかすみちゃんの方に意識を持って行こうとします。
 しかし…

ウチ的にはギリギリの台詞ですが…それにしてもこれはヒドイ!
姉の女としてのプライドはズタズタですよ!

 もう途中から矢追くんは
すっかり諦めて成紀の方に完全に意識を傾けてしまいます。
 ま、ストーリー展開は
ちっともヤオイっぽくならないんですが。

 その意味ではとても安心して読んでいられます(*^^*。
 要は女性作者が可愛らしい男の子を愛玩動物の様に可愛がる漫画の
極北みたいな漫画です。
 しかも同じ顔の双子の姉まで引き立て役として並べるという鬼っぷり。
 読者は全員、
煩悩の全くなさそう(多分無い)な成紀にほのぼの癒されるのですよ!

 見所満載なのですが、矢追くんが一念発起して遂に男である成紀に対して愛の告白をし
「好きだ!」と言い切った時の反応。

…orz。

 当ホームページで紹介してきた
男性の萌えキャラを強引にランキングするならば「殿堂入り」の能瀬パパを始めとしてかなりの数がいるわけですが、中でもかなり凶悪なのがこの「五十嵐成紀」でしょう。

 はっきり言ってストーリーは要約のし様が無く(
してもしょうがないというか…)、ひたすら萌え萌えさせるコメディ。

 非常に残念な事に連載が中断してしまっているらしく、明らかに途中でぶっつり切れている単行本の1巻が出ているのみ。勿論新刊も手に入りません。


 しかし、以上の紹介で響いた方は是非どうぞ(*^^*。
 ちなみに古本屋での入手難易度は「2」(容易)でしょう。
 新刊本屋にこそ置いてないでしょうが、大き目の新古書店でもしょっちゅう見かけますので、探し始めればすぐでしょう。
 ま、1円からあるのでマーケットプレイスもご活用下さい。

 では、序盤に矢追くんに手を強く引っ張られた時の成紀の
リアクションを紹介してお別れです。
2007.03.07.Wed.






































































































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